あずましのぶです。
おじさん海外俳優が大好きです。
現在ドラマの感想文は停滞中。映画館に見に行った新作映画の感想文がメインになっております。
ポケモンのプレイ日記とかもやりたかった(過去形)。

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「黒い司法 0%からの奇跡」の感想文

2020.03.14 Saturday

 

無実の罪で死刑囚にされた男と彼を救うべく奔走する若い弁護士の実話。
監督はデスティン・ダニエル・クレットン。MCUの『シャン・チー』の監督もするんですね。

 


※ネタバレしてます!

 


ある日突然全く身に覚えのない罪で逮捕、裁判もなく、見ず知らずの重罪犯の男1人の証言で死刑囚にされたウォルター・マクミリアン。
彼のようにろくに司法の援助を受けられずに死刑囚にされた人の驚くべき多さ。
ウォルターが「俺たち黒人は生来有罪なんだ」の言葉が重くて…。そんなことあっていいわけないのに。
黒人ってだけでこんな目に遭わされるなんて本当に許しがたい。はらわたが煮えくり返るような怒りを覚える。平等なはずである司法がその機能を果たせないなら一体なんのために存在しているのか。真犯人が野放しなのも本当に許せない。保安官はマジで誰のために仕事をしてるんだ。こんなことがあったあとも保安官に選任されてるんだもん。信じられないよ。

 

昔の話じゃないんだよね。今でもブライアン・スティーブンソンはウォルターのような人たちのために働いている。
ちょっとズレるが、日本でも地裁が信じられないような判決を下したりするけど、最高裁まで持っていかないと地方ではダメだって状況はどうなんだろうな。最高裁に持ってくまでにも、どれだけ大変か。
アラバマ州にやってきた他所者のブライアンに「アラバマ物語を読めよ」とやたらと言ってくる地元の人間たち。恥ずかしながら本も映画も知らなかったのであらすじをちょっと見てみた。これは、なんとも、まあ。今度映画を見てみようかな。

 

MBJがいい

分かってはいましたが、マイケル・B・ジョーダンは良い役者ですね。イケイケのキャラもいけるのに、実直で生真面目な青年役がとてもよく似合う。すごいや。
ブライアンは静かに怒る表情が印象的だった。悔しさを噛み締めて、ウォルターたちの力になろうとする強さを秘めていたよ。
新米の貧乏弁護士にしてはガチムチすぎるけど、そこはね、仕方ない。白ソックスでランニングするのいいよね。


助演の役者陣も素晴らしい。

まずはジェイミー・フォックス。ブライアンに出会うまで全てを諦めていた男の悲しさ…希望が見えたと思ったらあっけなく潰される。その振り幅を見せる演技が素晴らしかった。

ウォルターが胸ポケットにいつも入れていたのは何???


そしてブライアンの仕事を手伝うエヴァ役のブリー・ラーソンもよい。『ルーム』も未見だからキングコングとMCUでしか知らなかったブリー・ラーソンの本領(でもないような気もする。一端だな)を垣間見れた気がします。


マイヤーズ役のティム・ブレイク・ネルソンはやっぱすごいな。あの口どうなってるの。本人にすごい寄せてる。メイクがあるとはいえね。
検事のチャップマン役はレイフ・スポール。どこかで見たような顔。『ホット・ファズ』の髭コンビの片割れなのね。誰かに似てるんだよなぁ。追い詰められた時の顔とか、すごく似てる、誰かに。
あと、あの看守!ブライアンに嫌がらせしたけど、どんどん心情に変化が起きてて要注目の人物だった。

右の彼です。

 


最後に、邦題にちょっと違和感あるかなって。奇跡じゃないのよね。がんばったのよ。奇跡が起きたわけではないの。そして今もそれは終わっていないのだから。

 


原作となった本はこちら。著者はブライアン・スティーブンソン本人。

 

 

 

 

 

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